男性の白髪の原因とは?若くても白髪になる理由と対策方法を紹介
掲載日:2021.01.15 更新日:2021.01.15
歳を重ねるごとに髪に白髪が混じり出し、悩む方は多いと思います。実は白髪の原因は加齢だけではありません。また、最近では若くても白髪に悩む方が増えています。そこで今回は、白髪の原因と対策方法、若い人でも白髪になる理由をご紹介します。
白髪になるメカニズム
白髪は歳を取ることで出てくるイメージがありますが、実は若い人でも白髪が生えてくる場合があります。なぜ白髪になるのか、そのメカニズムを解説します。
白髪になるメカニズム
髪の毛は元々無色です。髪が黒いのは、成長する際に「メラニン色素」が髪に取り込まれるから。しかし、髪を黒くする原因のメラニン色素の生成が阻害されたり、活動が低下したりすると、髪に十分なメラニン色素が行き渡らなくなり、結果として白いままになります。これが白髪になるメカニズムです。
若い人でも白髪になる可能性はある
メラニン色素の生成が阻害されたり、活動が低下したりする理由はさまざまです。加齢ももちろん含まれますが、中には生活習慣や遺伝など、年齢に関係のない理由もあります。そのため、若い人でもメラニン色素に異常があれば白髪になる可能性はあるのです。
白髪になる原因とは?
白髪の原因であるメラニン色素の不足は、さまざまな理由から起こります。メラニン色素が不足する5つの理由を解説します。
- ①加齢・過酸化水素の蓄積
- ②遺伝
- ③ストレス
- ④食生活
- ⑤メラノサイトの働きが低下する病気
白髪の原因①加齢・過酸化水素の蓄積
人は歳をとると体中の細胞の活動が鈍くなり、メラノサイトでも同様のことが起きます。メラノサイトの働きが鈍ると、メラニン色素の生成がされにくくなり、白髪が増えると言われています。
また、過酸化水素の蓄積も白髪の原因といわれています。過酸化水素は活性酸素の一種で、呼吸やストレスによって体内に発生します。強力な酸化力を持つため、ウイルスの撃退などの役目を担う、身体に必要不可欠な物質です。
しかし、過酸化水素は加齢や過度のストレスで過剰になると、メラニン色素を生成する「チロシナーゼ」という酵素の動きを妨害するので、メラニン色素が生成されにくくなり白髪が増えるとされているのです。
白髪の原因②遺伝
白髪が生えてくる時期は、人によってさまざまです。30代後半ごろから白髪が増える人もいれば、50代でもさほど目立たない人もいます。白髪が出る時期に差がある理由として、遺伝の影響が挙げられます。遺伝によって白髪が出る時期が決まることもありますが、親が若いうちから白髪が出ていたからといって諦めることはありません。対策次第では、白髪の発生を遅らせられる可能性もあると言われています。詳しい対策方法については後ほど紹介します。
白髪の原因③ストレス
ストレスを感じると血管が収縮して血流が悪くなり、頭皮でも同様の現象が起きます。その結果、細胞の老化が進行してメラノサイトの働きが悪くなり、白髪になると考えられているのです。
また前述のように、身体がストレスを感じると過酸化水素が発生し、過剰になることでメラニン色素を生成する「チロシナーゼ」という酵素の動きを妨害するため、メラニン色素が生成されにくくなり、白髪が増えることもあるとされています。
白髪の原因④食生活
食生活と白髪の発生にも関係があると言われています。髪を黒くするメラニン色素は、食物に含まれる栄養素からもできています。そのため、偏った食生活ではメラニンが生成されにくく、白髪の発生につながるとされているのです。
また、メラニンを作るメラノサイトはタンパク質に含まれるコラーゲンに守られていますが、コラーゲンが足りないと壊れやすくなり、メラニンが不足して白髪の増加につながります。
白髪の原因⑤メラノサイトの働きが低下する病気
メラニンを作るメラノサイトの働きが低下する病気によって、メラニンが作られにくくなり白髪になる場合もあります。メラノサイトの働きが低下する病気としては、主に以下の4つが挙げられます。
- 悪性貧血
- 甲状腺機能低下症
- 腎不全
- 原田病
悪性貧血
悪性貧血とは、ビタミンB12が不足することで引き起こされる貧血です。ビタミンB12は赤血球の生成に必要であるほか、神経や血液の健康を保ち、DNAの生成を助ける働きもあります。
ビタミンB12は、食べ物から体内に取り入れた後、胃で作られるタンパク質の一種である内因子と結合することで体内に取り込まれますが、悪性貧血にかかると、ビタミンB12を体内に取り入れるために必要な内因子が作られなくなってしまいます。
内因子が少なければビタミンB12を多く含む食べ物を食べても体内に吸収されにくいため、不足してしまうのです。その結果、DNAやメラノサイト細胞が作られなくなり、メラニンが不足して白髪になるとされています。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症とは、甲状腺から分泌されるホルモンの量が減る疾患です。甲状腺ホルモンには全身の新陳代謝を活発にする働きがありますが、この甲状腺ホルモンの量が低下するとそれに伴って代謝も低下します。すると、メラノサイトの働きが悪くなり、メラニンが不足することで白髪が増えるといわれています。
腎不全
腎不全は腎臓の働きが低下する病気です。腎臓には血液をろ過し、血液中の老廃物を尿として排出する働きがあります。腎臓の働きが悪くなると、老廃物が排出されにくくなり、血液に乗って全身に回ってしまうので、貧血や高血圧、疲労や息切れといった悪影響を及ぼします。また髪の成長とメラノサイトの働きも阻害されるので、白髪が増えるとされているのです。
原田病
原田病は両目に網膜剥離が生じて視力が低下する病気ですが、そのほかにも皮膚に白斑が現れたり、脱毛が起きたり、白髪が生じたりします。
原田病は自己免疫疾患に分類されます。自身の免疫システムに異常が生じて健康な細胞を攻撃してしまうため、メラノサイトが攻撃されることで、メラニンが不足して白髪の原因となります。
白髪が増えたらどう対策すべき?5つの対策法
白髪が生えてきてしまうとがっかりしてしまうと思いますが、対策次第では白髪の増加を食い止めることができます。生えてしまった白髪の対処法と、白髪の進行を食い止める対策方法を紹介します。
白髪を抜くのはNG!その理由とは?
白髪が生えてきた場合、少数ならば抜いて対応しようとする人がいますが、白髪を抜くのはよくないとされています。なぜなら、白髪が生えてきた毛穴はメラニンが十分に供給されていない毛穴なので、白髪を抜いてもまた白髪が生えてくる可能性があるからです。
白髪を引っ張ることで頭皮に負担もかかってしまうので、白髪が生えてきたら、抜かずにハサミで根本から切って目立たなくしましょう。その他の対策としては以下のようなものが挙げられます。
- 白髪を染める
- 白髪に有効な栄養を摂る
- 頭皮のケアをして血行を促進させる
- ストレスを減らす
- 加齢が原因でひどい場合は病院に相談する
対策①白髪を染める
白髪が生えてきてしまった際の手軽な対策として、白髪を染めることが挙げられます。現在では白髪染めも黒以外に茶色などさまざまな色があり、自宅でできるセットなどもあるので、少量の白髪が目立つと感じたら、白髪染めで染めてみてはいかがでしょうか。
対策②白髪を減らすのを助ける栄養を摂る
白髪が生えてくる年齢でもないのに、白髪が増えてくるようであれば、髪に十分な栄養が行き届いていないことが考えられます。白髪の進行を止めるには、食事やサプリで白髪に有効な栄養を摂ると良いでしょう。
白髪の増加を防ぐのに有効な栄養素とそれらが含まれる食品は以下の5つが挙げられます。
- チロシン
- 銅
- カルシウム
- コラーゲン
- ビタミンC
チロシン
チロシンはメラニン色素の素であり、乳製品・ナッツ・豆などに多く含まれます。
銅
銅はメラニン色素を生成するときに必要な栄養素で、魚介類・レバー・ナッツなどに含まれます。
カルシウム
カルシウムはメラニン色素を作るメラノサイトを活性化させる効果があるとされ、乳製品・魚介類・大豆などに多く含まれています。
コラーゲン
コラーゲンが不足するとメラノサイトの働きが鈍くなってしまいます。コラーゲンは動物や魚の皮や軟骨などに豊富に含まれています。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な栄養素です。また、白髪の原因である過酸化水素を中和する働きもあり、果物・野菜に多く含まれます。
対策③頭皮のケアをして血行を促進させる
頭皮の血行が悪くなるとメラノサイトの働きも悪くなり、メラニンが生成されにくくなると言われています。そのため、頭皮をマッサージするなどして血行を促進させることでメラノサイトの働きを活性化すれば、白髪の進行を遅らせることができる可能性があります。
頭皮マッサージの方法
- ①指の腹で、頭の下から上に向かって円を描くように優しく揉みほぐします。
- ②親指は耳の後ろのくぼみに、残りの指は側頭部に当てて、頭皮をゆっくり持ち上げるイメージで指圧しましょう。指圧は3箇所ほど指をずらして行ってください。このとき、爪を立てないように注意が必要です。また、強過ぎる力でする必要はありません。
- ③②と同じ要領で、今度は頭の後ろを中心にマッサージします。
- ④耳の周り耳から首にかけて、後頭部の付け根とこめかみもゆっくりと指圧してほぐします。
対策④ストレスを減らす
ストレスは頭皮の血行を悪くしたり、過酸化水素を過剰に発生させたりする可能性があり、結果、白髪の原因になります。ストレスを減らすことを心がけましょう。
おすすめの対策法としては適度な運動です。運動はストレスに対抗する心を作る「セロトニン」を活性化させ、血行を良くするので、髪の毛に栄養を届けやすくします。また、日光を浴びるだけでもセロトニンの活性化が期待できるので、運動が苦手な方には日中の軽い散歩もおすすめです。
またストレスの解消方法としては他にも音楽を聴いたり、読書をしたりと色々あります。自分に合ったストレス解消方法を探しましょう。
対策⑤加齢が原因でひどい場合は病院に相談する
加齢による白髪の進行は残念ながら完全には止められないと言われています。しかし、専門のクリニックに相談することで、進行を少しでも遅らせる手立てが見つかる場合もあります。
また、40代以降は白髪の他に薄毛や抜け毛に悩む人もいるでしょう。白髪、薄毛、抜け毛など、髪の悩みがある場合は一度専門医に相談してみることをおすすめします。
白髪の原因はストレスや生活習慣など、加齢の他にもある!頭皮ケアで対策を
白髪の原因は加齢と考えられがちですが、ストレスや遺伝、栄養不足なども原因として考えられます。特に若い頃から白髪が生えるという人は、ストレスや栄養不足など加齢以外の原因が考えられ、原因を解消することで白髪の進行を遅らせられる可能性もあります。また、加齢による白髪も同様で頭皮マッサージなどの頭皮ケアでも進行を遅らせられる場合があります。
白髪はケア次第で改善や、進行を遅らせられる可能性があるので、白髪が生えてしまったからと落ち込まず、できる対策をとるようにしましょう。
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