【メンズ必見】ヘアケアの基本を徹底解説。髪の悩み別:原因と対策もご紹介
掲載日:2020.06.15 更新日:2020.06.30
いつも何気なくしているシャンプーですが、意外と間違ったヘアケアをしている人は多いのではないでしょうか?健康的な髪を維持するためにも、正しいヘアケア方法を身に着けておくことは重要。そこで今回は、スカルプDのシャンプー開発者である網野伸哉(アミノ シンヤ)さんに話を伺い、メンズ向けの正しいヘアケアやヘアオイルの使い方、髪のお悩み別の対策について徹底解説していきます。
ヘアケアの4つの基本ステップ
さっそく、ヘアケアの基本の流れを解説していきます。普段、自宅で行っているヘアケアが適切かどうか見直す参考にしてみましょう。
①頭皮マッサージとブラッシング
↓
②シャンプー
↓
③トリートメント
↓
④髪を乾かす
いきなりシャンプーを使って髪を洗う方は多いかもしれませんが、忘れてはいけないのが頭皮マッサージとブラッシングです。洗髪前のブラッシングをおこなうことで、髪のもつれを取り、シャンプー時に汚れを浮かしやすくするのです。さらに詳しく、各ステップで正しいヘアケア方法について見ていきます。
①頭皮マッサージの仕方
洗髪前に行う頭皮マッサージは約2分程度行うのがおすすめ。また、乾いた状態の頭皮で直接マッサージをするよりも、専用のオイルなどを用いた方が、頭皮の摩擦を避けることができます。以下のステップで正しいマッサージを実践しましょう!
1.頭皮全体を軽くほぐす
指の腹で10秒程度押してほぐします。
2.後頭部をまんべんなく指圧する
地肌に置いた指は滑らせず、頭皮を持ち上げるイメージで1か所につき3秒指圧しましょう。えりあしから後頭部、頭頂部に向かって指の位置を少しずつ上にずらしながら、合計5か所を目安に指圧を行います。
3.側頭部をまんべんなく指圧する
親指以外の4本の指を側頭部に押し当て、親指は耳の後ろにあるくぼみ周辺に置いて、頭皮を持ち上げるイメージで1か所につき3秒指圧します。耳上から頭頂部に向かって指の位置を少しずつ上にずらしながら合計5か所を目安に、指圧しましょう。
4.前頭部をまんべんなく指圧する
親指以外の4本の指を前頭部に押し当て、頭皮を持ち上げるイメージで1か所につき3秒指圧します。こめかみや生え際から頭頂部に向かって指の位置を上にずらしながら、合計5か所を目安に、指圧します。この際、1回目はこめかみから、2回目はこめかみと生え際の中心の間から、3回目は生え際の中心からマッサージすると効果的です。
5.頭頂部とその付近も指圧する
5か所を目安に頭皮をまんべんなく、中指で軽く指圧しましょう。
6.両手のひらで、側頭部を包み込むようにハンドプレスする
同様に生え際・頭頂部も包み込むようにハンドプレスしマッサージ終了です。
②シャンプーの仕方
頭皮マッサージとブラッシングを終えたら、シャンプーで洗っていきます。正しいステップで清潔な頭皮を保ちましょう。
- 1.頭皮と髪を湯洗い
- 2.シャンプーを泡立てて洗う
- 3.髪の流れに逆らうようにすすぐ
- 4.2回目は頭皮をマッサージしながら洗う
- 5.髪の流れに逆らうようにすすぐ
1.頭皮と髪を湯洗い
お湯の温度は38℃くらいがおすすめです。42℃を超えると、汚れだけでなく必要な皮脂や水分も流れてしまうことも。
2.シャンプーを泡立てて洗う
髪に直接シャンプーをつけてゴシゴシ泡立てると余計な摩擦が生じてしまいます。それによって、シャンプー液のムラができ、洗い残しの部分や、逆に必要以上の洗浄力で頭皮にダメージを与えたり、うるおいまで落としてしまったりという恐れがあります。また、指先で洗うと爪で頭皮を傷つけてしまう恐れがあるため注意しましょう。頭皮を洗うときは指の腹を頭皮に密着させ、こすらず地肌が動く程度の力で洗いましょう。以下の洗う順番も参考にしましょう。
えりあし→ 後頭部→ 側頭部→ 頭頂部→ 前頭部→ 生え際
3.髪の流れに逆らうようにすすぐ
洗い忘れやすすぎ残しは、肌トラブルのもと。しつこいフケやかゆみの原因になってしまします。特に、洗い忘れや流し忘れの多い、えりあしや後頭部付近を意識して洗いましょう。
4.2回目は頭皮をマッサージしながら洗う
もう一度、2と同じように洗いますが、2回目は頭皮のマッサージを意識して洗いましょう。
5.髪の流れに逆らうようにすすぐ
3と同じように、すすぎ残しなどに注意して洗いましょう。
シャンプーの適切な頻度とは?
基本的には毎日洗髪するのがおすすめ。洗髪を怠ると、フケが増え、脱毛の原因や、汚れや毛穴が詰まり、肌荒れを引き起こす原因になります。さらに、そういった状態が続くと、髪が細くなったり、ボリュームが減ったりと影響が出てくる可能性も。ただし、洗い過ぎは、必要な皮脂まで取ってしまい、皮膚のバリア機能が落ちて肌荒れを引き起こしてしまうケースもあります。頭皮を清潔に保ち、丈夫な髪を育てるために適切な頻度で洗いましょう。
③トリートメントの仕方
シャンプー後のトリートメントは以下の3つのステップで行っていきましょう。
- 1.トリートメントを髪(頭皮)につける
- 2.トリートメントをつけた状態のまま3分ほど放置する
- 3.髪の流れに逆らうようにすすぐ
1.トリートメントを髪(頭皮)につける
つける際は、指の腹で塗り伸ばし、髪だけでなく、頭皮全体にパックがつくようになじませましょう。ただし、頭皮につけるタイプかどうかは各商品の使用方法の確認が必要。
2.トリートメントをつけた状態のまま3分ほど放置する
時間を置いて、しっかりと浸透させましょう。
3.髪の流れに逆らうようにすすぐ
指の腹で触れた時に、ぬめりがなくなるまで洗い流し、お湯が透明になるまですすぎます。シャンプーと同じように、洗い忘れや流し忘れで肌トラブルを引き起こさないよう、えりあしや後頭部付近までしっかりと意識して洗いましょう。
頭皮につけるトリートメントタイプとそうでないタイプの違いとは?
通常のトリートメントは、乾燥や紫外線によって傷んだ髪をコンディショニング剤によって保護することを目的としています。また、髪を中心に付けるタイプはタイプはシリコンが入っていることが多いため、髪のボリュームを抑えたり、髪をしっとりさせたりという特徴があります。
一方で、頭皮につけられるスカルプパックトリートメントは、これらのコンディショニングに加え、頭皮環境を整える頭皮ケア成分が配合されています。頭皮に使えるタイプの中でも、シリコンが配合されていないものは、頭皮につけても、根元からボリュームが出やすいという特徴も。髪だけでなく、頭皮の環境も整えたい方、根元から立ち上がるボリュームを出したい方には、頭皮にも使えるコンディショナーがおすすめです。
④髪の乾かし方
髪を洗った後は、タオルドライ後にドライヤーを使ってしっかりと乾かしていきましょう。
タオルドライ
手のひらで髪の毛を挟み、毛先の水を切ったら、乾いたタオルで髪をはさみこむようにポンポンと優しく拭き取りましょう。ゴシゴシとこすると、水分を含んで柔らかくなったキューティクルが傷つくのでNGです。
ドライヤー
頭皮や髪にダメージを与えないように、ドライヤーは10~20㎝離して、乾きにくい髪の根元から風を当てることがポイント。ドライヤーの温風が同じ場所に当たる時間は2秒以内にして、長く当たらないように調整しましょう。
ボリュームを出したい場合は、髪の根元部分を下から立ち上げるように乾かしましょう。上からドライヤーをあてると、髪の根元を押さえつけてしまい、ボリュームダウンに繋がります。逆にボリュームを抑えたい場合は、上からドライヤーをあてましょう。また、キューティクルが傷つきやすくなっているので、ブラシなどは使わずに手で行うのがポイントです。
メンズにおすすめ!ヘアケアオイルの効果的な使い方
髪のトラブルを防いだり、扱いやすい髪にしてくれたりするヘアオイルですが、つける際には、ベストなタイミングがあります。例えば、サラッとしたタイプのヘアオイルの場合は、シャンプー前の乾燥した頭皮に揉みこんでマッサージするのがおすすめです!また、お風呂上りのタオルドライ後に、乾燥やダメージが気になる毛先につけると良いです。翌朝起きたときにも毛先の乾燥が気になる場合は、スタイリング前に適量つけることで、ヘアオイルの効果を実感できるでしょう。
メンズの髪のお悩み別:原因と対策(ヘアケアと生活習慣)
正しい洗髪方法を実践して、ヘアケア用品を効果的に活用することはヘアケアの基本として大切ですが、髪の悩みに合わせてそれぞれ適切な対策をとることも重要です。以下の髪の悩み別に原因と、その対策について解説していきます。
- 癖毛
- かゆみやフケ
- 抜け毛や薄毛
- AGA(男性型脱毛症)
- 白髪
髪質が硬い、太い方の癖毛
くせ毛の原因の多くは先天的な遺伝によるものや、ホルモンバランスの乱れ、毛穴や老廃物の詰まり、加齢、髪のダメージ、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
ダメージケアができるトリートメントを使うと効果的。また、くせ毛は乾燥したときと湿気を帯びたときの差が激しいと、より一層うねりが強くなります。そのため、くせ毛を目立たなくするためには、保湿性の高いシャンプーが有効です。
さらに、ドライヤーで熱風をあて過ぎると、毛髪に縮れが出てくせ毛が目立つので、乾いたタオルで水分をよくふき取ってからドライヤーを行いましょう。ドライヤーを使う場合も、温風と冷風を交互に使用するなど、毛髪の縮れを促進するようなことは控えましょう。
日常では、充分な睡眠やバランスのよい食事、適度な運動など、規則正しい生活を心掛け、髪のダメージを抑制しましょう。
乾燥によるフケやかゆみ
過度な洗髪や洗浄力の強いシャンプー剤によって皮脂が必要以上に落とされることによる頭皮の乾燥や、夏場のエアコンによる頭皮の乾燥、冬場の乾燥による頭皮の乾燥などが原因として考えられます。潤いがなく乾燥した頭皮は、ターンオーバーが崩れ、角質が大量に剥がれ落ちる「ふけ症」と呼ばれる状態になります。
乾燥タイプ用のシャンプーや保湿力の高いシャンプー、洗浄力がマイルドなシャンプーを選び、正しい洗い方で頭皮を清潔にすることが大切です。
さらに乾燥がひどい場合は頭皮用のローションをつけることもおすすめ。
抜け毛・薄毛
抜け毛や薄毛の原因は、ストレスをはじめとし、睡眠不足や偏った食生活、飲酒、喫煙、ホルモンバランスの崩れ、皮膚疾患、過剰な皮脂分泌、加齢、紫外線による影響など、非常に多様です。
ストレスをためないことや、規則正しい生活習慣に加え、頭皮ケア製品も活用することが大切。また、抜け毛や薄毛が気になる方は、育毛剤を使うことがおすすめです。
あわせて、健康な髪の土台作りとして、シャンプーや、頭皮までパックできるトリートメントを取り入れることも大切です。
AGA(男性型脱毛症)
「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンが、頭皮に存在する酵素「5αリダクターゼ」と結びつくことで、より強力な男性ホルモンである「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換されます。このDHTが脱毛因子「TGF-β」を増やし、毛髪の成長を阻害して抜け毛や薄毛を促進する原因となるのです。
5αリダクターゼの活性度が高いと、DHTを過剰につくりだす体質になりますが、この体質が遺伝により受け継いでしまった場合は、AGAになりやすいと考えられています。
厚生労働省に承認されているAGA治療薬には「ミノキシジル」、「フィナステリド」、「デュタステリド」の3種類があります。ミノキシジルが配合された発毛剤は薬局でも購入が可能です。フィナステリドやデュタステリドが主成分となる薄毛治療薬は皮膚科や薄毛治療専門クリニックで処方してもらえます。
また、生活習慣が乱れると発毛や育毛に悪影響を及ぼします。良質な睡眠や、植物性と動物性のタンパク質をバランスよく食事に摂り込み、髪の毛を作る細胞の働きを高める亜鉛やビタミン類を含む食品を取ることが大切です。
白髪
白髪は、髪の色素を作る細胞のはたらきが低下することで発生します。低下の原因は、老化や遺伝、栄養不足、不衛生な頭皮環境など複数あります。
加齢や遺伝が原因の場合でも、対策がないわけではありません。まずは食事や生活習慣などを整え、その他、ストレスや栄養不足、生活習慣の乱れなどに心当たりがある場合は、できることから対策を始めましょう。
頭皮のタイプ別:おすすめのシャンプー
適切なヘアケアには、自分に合ったヘアケア用品を使うことも大切。以下3つの頭皮タイプに合わせて、それぞれおすすめのシャンプーをご紹介します。
超脂性肌用
超脂性肌用の皮脂をしっかりと取り除くことができるシャンプーがおすすめです。皮脂が過剰に分泌されている状態から、さらに悪化すると「脂漏性皮膚炎」を起こしてしまう可能性もあります。
脂性肌用
脂肌タイプの頭皮は、特に汗をかいていないにも関わらず、頭皮にしっとりとした脂が浮き出た状態を指します。そんな方には脂性肌用の洗浄力の高いシャンプーがおすすめです。
乾燥肌用
乾燥肌タイプの頭皮が「カサついた」状態で、かゆみやフケなどの症状が出ることも。基本は、乾燥肌用の頭皮を保湿してくれるシャンプーやコンディショナーを使い、乾燥がひどい場合には、頭皮用のローションの使用もおすすめです。
その他、ヘアケアで気になる質問
その他、メンズの気になるヘアケアについて解説していきます。
Q.敏感肌でも使える、頭皮に優しいおすすめのシャンプーを教えてください。
A.アミノ酸系洗浄成分を配合した“低刺激で洗浄力がマイルドなシャンプー”など、敏感肌用と表示されているシャンプーがおすすめです。アミノ酸系の界面活性剤は、一般的に低刺激で、生分解性が高く、きめ細かな泡立ちが特徴。また、皮脂を必要以上に取りすぎず、肌に必要なうるおいを保ちながら洗うことができます。
Q.シャンプー選びの際に気をつけるポイントはありますか?
A.乾燥肌や脂性肌など、自分の頭皮状態に合ったシャンプーを選ぶことが重要です。昼過ぎには頭皮がべたついている方は「脂性肌」、頭皮のツッパリを感じていたり細かいフケが出たりする方は、「乾燥肌」の専用シャンプーを使うと良いしょう。
また、頭皮も肌の一部。化粧水と同じように、頭皮がべたつきやすい夏は「脂性肌用シャンプー」、乾燥しやすい冬は「乾燥肌用シャンプー」など、季節ごとに使用するタイプを使い分けるのも頭皮のコンディションを保つためにおすすめです。
基本のヘアケアと髪の悩み別の対策で、健康的な髪と頭皮環境へ
今回は、シャンプーなどの基本なヘアケア方法から、ヘアオイルの効果的な使い方、悩み別の原因と対策まで網羅的に解説しました。普段の生活習慣や、ヘアケアを見直すことで、髪と頭皮の健康を守ることができます。この記事を参考に、今日からできる対策を実践してみましょう!
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