頭頂部の薄毛は治る?原因や対処法を解説
掲載日:2021.01.06 更新日:2021.01.16
頭頂部が少し薄くなってきた…と悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は頭頂部の薄毛が起こるメカニズムや、原因についてご紹介します。男性型脱毛症(AGA)は頭頂部から起こることもあるため、AGAとの関係性についても詳しく解説します。また、AGA以外の原因や、薄毛を改善する具体的な方法も解説します。
頭頂部の薄毛が起こるメカニズムとは?
頭頂部の薄毛が起こるメカニズムの多くはAGAと呼ばれる男性型脱毛症によるものが考えられます。男性ホルモンである「テストステロン」が還元酵素5αリダクターゼにより、「ジヒドロテストステロン(DHT)」(以下「DHT」)に変換されます。このDHTが男性ホルモン受容体と結合し、ヘアサイクルの成長期を短くしてしまうのです。
通常であれば、4年から6年あるはずの成長期が短くなり、髪が成長する前に休止期に入ってしまい、髪が十分に育たないうちに抜け落ちます。
AGAは頭頂部や生え際、前頭部分から抜け毛が起こり進行していくことが多いため、前頭部の薄毛に気付いたらAGAが疑えるでしょう。ただし、AGA以外にも頭頂部が薄毛になる原因もあるので、チェックしていきましょう。
頭頂部の薄毛の原因とは?
頭頂部が薄くなる原因としては、下記のようなものが挙げられます。
- 男性ホルモンの影響
- 遺伝
- 紫外線
- 生活習慣
男性ホルモンの影響
男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼによりDHTとなり、髪を育てる毛母細胞の活動を阻害し、ヘアサイクルの成長期を短くすることで薄毛を引き起こします。
5αリダクターゼには1型と2型があり、2型は頭頂部に多く存在すると言われていますから、頭頂部が薄毛になった場合には5αリダクターゼの2型が影響していると考えられるでしょう。
遺伝
遺伝により薄毛となる場合もあります。AGAであれば、男性ホルモンのアンドロゲンという物質の受容体遺伝ではないかと言われています。この遺伝子はX染色体で母親から受け継がれるため、母方の家系、たとえば母方の祖父が薄毛であれば、その影響を受ける可能性があるでしょう。
紫外線
頭頂部は、体の中で一番太陽に近い部分です。そのため頭頂部が薄毛になっている場合には、紫外線によるダメージを受けている可能性もあります。強い紫外線を受けた頭皮が日焼けをし、ダメージを内部に溜めこみ、気付かないうちに頭皮トラブルを起こしているかもしれません。
生活習慣
栄養バランスの悪い食生活や睡眠不足などの生活習慣が原因で、前頭部の薄毛を引き起こすこともあります。脂っこい食事やファストフードばかり食べていると、栄養が偏り、頭皮の血行不良を起こす可能性が考えられます。
また、生活リズムが狂うと、ストレスを感じ自律神経も乱れやすくなります。過度な飲酒や喫煙も、頭皮に必要な栄養を阻害し、ヘアサイクルを乱す恐れもありますから注意しましょう。
頭頂部の薄毛を改善する方法
- AGAクリニックでの投薬治療や発毛剤の使用
- 頭皮マッサージ
- バランスの良い食生活
- 充分な睡眠
- 育毛剤を使用する
AGAクリニックでの投薬治療や発毛剤の使用
頭頂部の薄毛がAGAかもしれない、と思うのであれば、薄毛治療専門のクリニックに行き診断してもらいましょう。薄毛改善のための内服薬や外用薬を、必要に応じて処方してもらえます。
AGAの対策でよく使われている薬は、デュタステリドやフィナステリド、ミノキシジルです。その中でも、ミノキシジル配合の発毛剤は薬局やドラッグストアでも購入することができます。
頭皮マッサージ
頭皮環境が悪いことで、薄毛に影響を及ぼすことがあるため、良い状態に保つために、頭皮マッサージをするのもおすすめです。
まず頭頂部を触ってみてください。頭皮が硬く感じられるようであれば、血流が悪くなり必要な栄養が届いていない可能性もあります。毛根にしっかりと栄養が届くように、頭皮をマッサージしましょう。
頭皮マッサージは、以下の4種類の方法で行うことをおすすめします。
指の腹を使い、じんわりと圧をかける方法です。3本の指を使って、痛気持ちいい程度の圧をかけましょう。
2.サークル
指の腹で頭皮を掴んで、そのまま円を描くように手を動かす方法です。頭皮が動く感覚が得られるとよいでしょう。
3.タッピング
指先を使い、軽くリズミカルに叩く方法です。気持ちいいと感じる強さで行いましょう。
4.ハンドプレス
両手の手のひらを使い、適度な圧力を加えながら、圧迫する方法です。
バランスの良い食生活
健康的に髪を生やし育てるためには、タンパク質、ビタミン、亜鉛、カルシウムなどの栄養素が必要とされています。これらの栄養素を積極的に摂りながらも、毎日の食事で、バランス良く食事をするよう心がけましょう。
ダイエットなどでの栄養不足も禁物です。栄養は生命維持をする内臓器官に優先的に供給されるため、末端組織である髪に栄養を届けるためには、充分な栄養を取ることが必須です。
また、ジャンクフードやファストフードは脂分も多めで栄養が偏りがちです。きちんとした食事を摂るようにしましょう。
タンパク質は髪の主成分であるケラチンを生成するために必要な栄養素です。肉類や魚介類、大豆製品などに含まれています。また、育毛環境を整えるには、ビタミンが効果的。ビタミンB2はレバーや卵、ビタミンB6はカツオ・マグロといった赤身の魚やバナナにも含まれていますので、日々の献立に取り入れましょう。
充分な睡眠
寝ている間、体は成長ホルモンを分泌し、修復を行っています。もちろん髪も例外ではなく、睡眠中に毛母細胞が修復され、髪を健康に生やし育ててくれます。
しかし睡眠が不足すると成長ホルモンの分泌量が少なくなり、毛母細胞の働きが悪くなるため、髪の成長が悪くなったり、結果、抜け毛につながったりする可能性もあります。
また、睡眠中は血管が広がり血行も促進され、頭皮に必要な栄養を届けることもできます。睡眠不足はストレス蓄積の原因にもなるので、充分な睡眠を取るようにしましょう。
育毛剤を使用する
育毛剤を使用することで、髪の成長のための環境作りをすることができます。血行促進効果や、頭皮に特化した成分が配合されている育毛剤を使用すれば、抜け毛や薄毛を防ぐことができるでしょう。
ただ、育毛剤はあくまで今生えている髪を健康な状態に保つためのもの、と理解して使うようにしましょう。
頭頂部の薄毛に気付いたら、原因を知り、正しく対策しよう
頭頂部の薄毛についてご紹介しました。男性型脱毛症(AGA)は、頭頂部や前頭部から薄毛になることも多いため、薄毛に気付いたら早目に対処するとよいでしょう。紫外線や生活習慣が原因で薄毛になることもあります。
バランスの良い食生活や充分な睡眠、頭皮マッサージや育毛剤の使用などで改善を助けられる可能性があるので、できることから早速実践しましょう。自分の薄毛の原因についてチェックし、必要であれば専門医に正しく診断してもらい、治療を開始することもおすすめします。
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